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大灰廠其の2


〜冬将軍到来(2,16)〜

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 この日はサイトの常連客である辻本氏が内蒙古から戻ってきて(その日の夜に上海に戻る)、大沼氏と3人で大灰廠に行きました。ここ数日間北京の天気は荒れ模様で、昨日とおとといは吹雪になりました。今日も雪です。
 一番被害を食らったのが辻本氏で、本来ならおととい北京に戻る予定が、深夜しか飛ばない錫林浩特ー北京間の飛行機が散々待たせられた挙げ句欠航、さらに昨日の飛行機も北京着が夜中の1時過ぎと、鬼のような体験をしてきました。

 今回は午後1時に地下鉄1号線の「南礼士駅」に集合。すぐ側のバス停から、大灰廠行きのバスが出ており(973路、3支=これに乗らないといけない)、3元払って終点まで向かいました。このバス、形はバスだけどどうもトラックのプラットホームを基本としているみたいで、 乗車高は高いし、後ろのサスが板バネだし、乗り心地はよくありません。かといって地下鉄で古城駅まで行くのが面倒くさいので、案外こっちが良いかもしれません。

 バスは私バスなので市バスと違い結構飛ばします。途中北京西、高速道路、盧溝橋、二七工場、辛庄を経由して大灰廠に辿り着きます。大灰廠は2005年3月7日の「新京報」の「北京地理・旅游地理」に紹介されていましたが、蒸気機関車が走っている以外は、まあごく普通の田舎町です。

 我々が着いたときは2時近くで、バス停から近くのわき道をショートカットしている間、空の貨車を連結した1番目のC2型蒸気機関車が我々の目の前を走り去っていきました。次の機関車が来るということで、我々は線路を横切って、小高い丘の上に登りました。
 雪だから歩きづらくて仕方が無い。そう思いながら、足跡を残し登り終えたとたん、工場のほうから汽笛の音が聞こえてきました。2番目の蒸気機関車が発車する番です。しかし来たことは来ましたが、どうも雪で車輪が空転する音だけはっきりと聞こえてきました。特にちょっとした坂道にさしかかると、音が顕著になってきます。

工場から出てきたC2型SL なんか動きがおかしいC2型SL 

機関士:まいったなあ、砂を撒かないとだめだ。

と言ったか言わないか分かりませんが、ともかく機関車から砂を取り出して線路の上に撒いて、摩擦を起こしやすくしました。
それにしても今日のC2型機関車、雪で苦しそうです。


どうも雪で車輪が空転するC2型SL 機関士が砂を線路にまいてやっと動き出したC2型SL

しかしこの先もまた緩やかな勾配があるので、このトロッコは後から徒歩で歩いた我々に

追いつかれてしまいました(笑)。


でも遅いから人間の足で追いつかれたC2型SL 石灰石を積んで工場に向かうC2型SL 

トロッコに追いついた我々は、そのままトロッコと一緒に石灰石積み出し現場まで行きました。
石灰石採掘現場は、隣の山から掘り起こした石灰石を、ベルトコンベアで運んで、トロッコだけトンネルの中に入れ、そして石灰石を入れるという方法をとっています。先に来た機関車は、石灰石を満載したトロッコを牽引して工場に行きました。

そういえば新聞には「機械は現代化しているが、
採掘・運搬方法は原始的」と書かれています。


労働作業も楽じゃないと思います。


機関士によって新しく貨車を連結されたC2型SL 工場から戻ってきたC2型SL 

先ほどのC2型蒸気機関車が戻ってきました。採掘現場と工場の距離が1.5キロほどなので、工場に石灰石を運び終えたらまたからのトロッコを牽引して採掘現場に戻るわけです。 途中踏切まで戻り、新しくC2蒸気機関車が来るのを待っていましたが、トロッコの編成数が少なく、蒸気もいつも以上に出していたため、単機で来たのかと思いました。何か問題が起こったかもしれません。


踏み切りで蒸気機関車フアンに迎撃されたC2型SL 異様に貨車の編成が少ないC2型SL 

さて石灰石を工場に降ろす現場まで来ましたが、工場に降ろす機械が壊れているらしくて、トロッコが支えていました。


蒸気で始めは貨車が無いのかと勘違いされたC2型SL スネーク、スネーク、こちらC2型SLがある石灰石工場に潜入した

仕方が無いので、工場の周りをうろうろしていました。


どうやら工場でトラブルがあったために、にっちもさっちも行かなくなったC2型SL C2型SLの工場に潜入

結局我々が待っている間、工場のトラブルは解決されず、いつの間にか本日の営業終了を迎えてしまいました。


結局今日は運転が出来なくなったC2型SL 帰りのバスは937(支3)

結局我々は、後からやってきて身動きの取れなくなったC2型機関車を撮影して、朝乗ってきた937路バスに乗って北京に戻りました。

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