[ 中国鉄道倶楽部 ][ 中国鉄路旅行記 ][ 内緒 ]

T157次乗車記 泰州ー瀋陽北:高級軟臥

朝6:00起床

7:00朝食 自助餐26元
 朝食は従来3階だったのが、改装のため25階に移る。25階から上海駅が見渡せるが、料理が並んでいるのでよくは見えない。
昼食を食べる時間がなさそうだから朝一でいっぱい食べる。

8:00チェックアウト
8:10新曙光号乗車
8:44T708次発車

 T708次は北京ー天津城際特快と同じNDJ2で2階建てダブルデッカー。カラーは白地に赤、青、水色の帯で同じデザインの機関車には『新曙光号』と大きく書かれている。編成は11両で前後はディーゼル機関車。4両から6両まで軟座。他は硬座。

新曙光号サイド南京西駅に到着した新曙光号
 1999年前後から登場し、当時の料金で硬座72元、軟座84元と随分高かったが、今は軟座79元になった。 上海ー南京を1日2往復。04年12月から先に発車する2本の最速城際特快の次に発車されるようになる。この3本の運転間隔は7分おきで、通勤の意味合いもこめられている。

最速特快T704次T708次軟座上層

 T708次は従来は途中停車無しの南京着だったが、南京駅改装のため南京を通過して南京西に終点になる。

 軟座は上段がガラガラ。移動して難なく座れる。先に発車する2本の城際特快が全て軟座編成のため軟座には余裕がある。軟座は真ん中を中心に座席が向かい合っているのでリクライニングは出来る。
スーツケースは乗車して2階建ての階段の前にすぐ置けそうなスペースがあったのでそこに置いた。

 南翔から昆山の間で線路工事をやっていたため、列車のスピードは上がらない。
この時間帯天気はまあまあ良かった。もうじき秋だが、緑いっぱいの景色が果てしなく続いている。

 3時間後南京駅に一時停止。南京駅はどこに列車を止めていいか分からないくらい普通の人が歩ける場所は少ない。ホーム自体を底上げ工事を行なっているのでいたるところで資材が転がっている。
1番ホームしか使えそうな場所は無かった。

 南京を発車した後はノロノロ運転で南京西駅に入る。この駅は南京駅改装工事が終われば使命を終えることに成っている。南京駅が今後は南京西発の列車も扱うということだ。駅舎は大きくないので他の列車がひしめき合い、乗客もまとめて降りるので出口は混雑していた。

 南京西駅前はタクシーの乗客奪い合い。緑色のタクシーが多かった。スーツケースを押しながら途中で赤色のタクシーを捕まえ『漢中門長途汽車站』に連れて行ってもらう。
 南京漢中門長途汽車站は主に揚州より東方面に伸びる都市にバスが発車している。これから向かう泰州というところもここから発車している。他には淮安、南通、連雲港、徐州。泰州行きのバスは韓国製の大宇で37元。

ネットで調べると一番近い時間が13:40だが実際は13時から出ている。

 バスは中型でスーツケースはお腹の中に入れる。切符はいっちょ前に『直達』と書かれている。長江を渡り、一旦南京北客運に行き、高速道路に入るまで客を拾っていく。南京から泰州まで3時間半。距離は約165キロ。

 乗務員は運転手と車掌だが、車掌は高速道路に入ると足を延ばして寝始めた。モラルも人への手本も全く感じさせない気楽な業務だ。

 泰州市の高速道路と鉄道はそれぞれ街の北南の郊外に走っているため街の中心に行くにもそれなりに時間がかかる。街のいたるところには泰州経済特区とデカデカと看板やポスターが立っている。まだ若い都市の様だ。

バスは先に泰州客運に着いた後西客運に向かう。料金は変わらない。

西客運から泰州駅まで10キロあり、バスなら29路、タクシーなら26元かかる。

泰州駅駅舎泰州駅駅前広場

 16:00泰州駅に到着。この駅の開通は05年7月1日からで新しく、駅前は何にも無い。駅舎が揚州駅に似ているような気がする。いや日本の地方の新幹線の駅舎かもしれない。とにかく建物が無駄にでかく豪華、そのくせ内容はお粗末な現在の中国鉄道そのものを象徴している。 この区間は国鉄ではなく第3セクター扱い。とりあえず西は南京まで、南は南通まで、北は徐州の方まで線路は伸びている。列車は1日10本ほど、泰州から蘭州や青島、成都、深センまでの長距離列車が出ている。

 今回乗車する列車はT157次ハルピン行き。途中で北京駅に寄る。北京に行くだけでも需要は見込まれているのか。列車は南京客運扱いだが、切符は上海駅でも買える。上海駅からでも杭州発上海経由泰州行き城際特快が走っているが、到着時間が17:40なので発車の18:16には30分の猶予しかない。南京から泰州間は単線と各駅のためスピードが遅くなる。万が一事故かトラブルで列車が遅れたらT157次に乗車できないので今回は乗車を避けた。

 客車はZ列車と同じ25T。しかも高級軟臥まで付いている。この扱いは北京西ー延安まで行くT43/6次と同じである。T157次の切符は当日は売り切れ、翌日はまだ残っている。駅の中はまだ資材や塗装の薬品の匂いが残っている。しかし新しすぎるため売店など何も無い。強いて言えば軟席候車室の女性服務員が美人なくらいか。警備員は長椅子に横たわって死体のように寝てる。掃き溜めに撒かれたゴミの様だ。

泰州駅切符売り場T157次サボ

 とある場所から進入出来るところを発見。撮影に走る。先にK419次蘭州行きが発車される。牽引する機関車DF11Gが連結された。泰州から西安、北京方面の列車は京滬線を経由せず、新しく出来た線路「蘇北線」を経由する。北上して新沂に出て、徐州でそれぞれの幹線に入る。

 17:50に改札開始。18:16に発車。機関車はZ列車と同じDF11Gで電源車はない。ここから発車する列車の半分の牽引機はDF11Gのようだった。5本あるホームのうち、一番奥が機関車と客車の車両基地になっており、数量のDF11Gが待機していた。
客車は1両から10両目まで硬臥、11両目は軟臥、12両目は高級軟臥、13両目が食堂車、14両目から17両目は硬座、18両目は荷物車となっている。

T157次は北京までDF11Gによって牽引されるT157次の高級軟臥

 列車は発車したあと、服務員がわざわざ部屋のポットを持ってお湯を継ぎに行くサービスがあった。ここの服務員はきちんと働いている。高包はさすがに高いだけあって乗車してくる人はいない。始発の段階では車両に2名だった。しかし中国製車両とは相変らず欠陥天国。備え付けてあるトイレの扉は振動ですぐ開く、ソファーは座面にスプリングが入っていなく座ると深くめり込む。日本じゃ発売できない出来損ない。

 今回25Tの硬座をはじめて見たが、シートの出来は一番良く高包の出来損ないより5倍はいい。3時間なら苦痛を伴わずに座れそうだ。またテーブルが木目調になっている。高級軟臥や食堂車の壁も木目調尽くしだ。

 列車は夕闇の中を幾つもの運河や水田を越えて北上している。車両の窓を強く打ち付ける音が聞こえてくる。駅に着いたときから大分曇っていたので雨が降ってきたようだ。線路はずっと単線で非電化区域。けれども本数は少ないので電光掲示板を見ると速度は91キロを表示されていた。

 食堂車は従業員のコック4人、ウエイター4人と人数は多いくせにメニューは極小でノートに殴り書きのような達筆。まあ期待はしていませんでしたからといっても昼食べていないので食べないと眠れなくなる。料理の出てくる早さだけはすばやい。
列車には能無しのただ飯食い乗警が3人も乗車している。そのくせに平気でその辺にタバコを吸ったり酒を飲んでいるからまさに人にあらずだ。

 食後はパソコンをいじった後は部屋のVCDを見ながら横になる。VCDは番組の数は豊富で同じ内容を何度も繰り返さずに新しい番組を映してくれるので飽きたら別のチャンネルに変えることが出来る。
途中駅に停車し、そのさい乗客が高包に移って来る様だ。隣の部屋からイビキやボソボソ会話が聞こえてくる。幸い自分の部屋には誰も来なかった。

VCDの番組
ハリーポッター2、ラバーズ、オーシャンズ12、トロイ、バットマン、スパイダーマン2、ニコラス・ケイジの太平洋戦争、ラッセル・クロウの帆船物語など(最後の2つはタイトル名を忘れた)。

8月22日

5:30起きてまた寝る、日はもう昇っている。

6:30起きる、天津北あたりを走っている。

速度を見ると時速154`。複々線区域だから出せるスピード。

北京駅の合流地点に警官が立っているのを見て欝になる。どおやら今日は幹部用車両が走る日か。週末は撮影に気をつけたほうがよさそうだ。

機関車待ちT157次北京からハルピンまでSS9Gが牽引する

7:45北京に到着。停車時間は30分。

 反対側にSS9電気機関車が連結される。北京ーハルピン間はSS9が牽引するようになる。乗客は大部分が降りた。硬臥には乗客が入れ替わりで乗り込んでくる。高包も途中乗車でも余裕で買えそうだ。

8:16に発車。

 朝食がつまらないいつもの中国式朝餐(お粥、ザーサイ、卵、マントウ)が嫌ので駅でカプラーメンを買う。
カップ面を持って高包通路から外を眺めていたら、ブタヅラをしたあふぉ乗警に訳分からん事をいわれた。ビクミンだから高包にいるのをひがんでいるのか、ただの能無し警官か。
 よく聞くと良い事は言っていない。さすが職権を振りかざしてけちをつけてくる毛病のことだけはある。自律神経が失調しているため日本語で『はなむけ言葉』を贈ってあげた。無論ここで書ける内容ではない。

 12時前に山海関を通過。『中華の星』が停車していた。現在は瀋陽北から山海関まで1日1往復している。城際特快扱いだが、車両自体は最速を誇る。この列車は明日乗車する予定。

秦皇島付近を走る大秦線専用長編製貨物山海関に停車中の中華之星

14:24に瀋陽北到着。日差しは強く外出には向かない快晴な天気。

沿線の風景:その1沿線の風景その2

 ホテルは以前泊まった東陽閣IT飯店。ネットが出来るのは嬉しい。

15時過ぎ「中華の星」の切符を買いに行く。切符売り場には広告が一切ない。まさに「宝の持ち腐れ」。無時買えたが種類が臨時扱いなくせに「新空調一等軟座特快」で87元。番号はL518次。朝7時発だから5時半に起きなければ。

今日ホテルで日本円現金を両替したら一万円→707元。去年754元・・・_| ̄|●

瀋陽北駅手前に撮り鉄に行くが瀋陽北は撮り鉄に向かない場所と見える。日差しが強すぎるのでホテルに撤収。


ページの一番上へ


[ 中国鉄道倶楽部 ][ 中国鉄路旅行記 ][ 内緒 ]

Copyright (C) 2004-2006 borgen. All Rights Reserved.