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T705次乗車記


乗車した列車番号 乗車区間 切符の種類 切符の金額 乗車した日付
T705次
南京ー上海
新空調軟座特快
79元
1月1日


T705次 南京駅 2005年1月1日  T704/5次はT702/3次と共に、去年の12月8日に登場した上海ー南京間を結ぶ最速特快です。 朝8時半と37分と7分おきに上海を出発して、それぞれ10時47分、54分に南京に到着します。平均速度は137キロ、時間で2時間17分とこれまで 最速だった「新曙光号」(特急タイプ、T708/9次)の2時間44分よりも30分到達時間が早くなりました。

 機関車と車両はZ列車で使われているDF11G型とRZ25T型(全車両軟座)で外見はZ列車と変わりません。おそらく去年のダイヤ改正で北京ー上海間を最速で走るZ列車運行が上手くいっているから、 上海鉄路局は城際特快のうち重要な上海ー南京間でZ列車と同じような車両を投入してきたと思われます。途中それぞれ無錫と蘇州に停車しますが、オマケみたいなもので、 ノンストップの新曙光号より所要時間が短いのですから、その速さ押して測るべしというところです。

 ただこの列車の登場により割を食っているのが他の上海ー南京間の城際列車で、列車番号が変わったり、時間が遅くなったり、途中で最速特快に抜かされたりと不名誉な役目を負う羽目になりました。

 午後上海に戻る最速特快は午後13:20と27分に出るT705次とT703次です。切符の値段は従来の上海ー南京間の軟座より7元高い79元ですが、速さを考えるとむしろ安いくらいです。

南京駅を勢いよく通過する貨物列車 2005年1月1日  T738次が南京に到着後、駅出口付近で城際特快専用窓口(小屋)があるのですぐ買いに行きました。切符は先に発車するT705次を買いました(3号車19号)。 理由は早めに行動を取らないと席が他の人やダフ屋に買われてしまうからです。 南京駅付近でダフ屋共がしきりに「蘇州・蘇州!」と言っていたのは、片方のT705次が蘇州に停車するため、南京から蘇州観光する乗客を狙って切符を売りつけるためだと思います。

 南京駅付近で食事を摂った後、南京駅軟席候車室へ向かいました。理由は駅前の治安の悪化と、駅前工事のため仮設道路が泥だらけだからです。
 軟席候車室はT705次と次に発車するT703次に乗車する乗客でいっぱいでした。観光のためかみな大きい旅行用のかばんを持っていました。
 乗車30分前、T705次の改札が行われました。エスカレーターを降りて、1番ホームから地下道をくぐって列車の待つホームへと駆け足で階段を上って行きました。だた列車を間近に見た印象は「洗えよ!!」 です。おとといの雪からずっとコキ使っていたのか、車両が泥だらけです。車両が好きな人にとっては心が痛みます。

 荷物を座席と上の棚に置いて(貴重品はいつも身に着けています)、 機関車のある先頭車両に行きました。もちろん撮影のためです。牽引するDF11G型は本来はZ列車専用の機関車なので早朝と夜にしか見れません。まして今は冬で早朝もまだ暗いので なかなかこの機関車を走行中や停車中できちんと撮影できる機会はありませんでした。なかなかいいアングルの場所はありませんでしたが、昼間からこの新鋭機関車を拝見できてうれしく思えました。

 まだ早いですが、列車に乗車しました。南京駅は途中駅のため(始発もそれなりにありますが)、貨物列車が勢いで通過していくことが多かったです。車両60両ぐらい連結した重連機関車が駅通過時の轟音は 近くにいると怖いくらいです。ただ発車3分前に別の城際特快(水色の2階建て)が入線してきましたが、この牽引機関車が「DF11周恩来号」(機関車前面に周恩来のレリーフが飾ってある)で もう少しホームで待機していればと少し後悔しました。列車は定刻に南京駅を出発しました。車内はほぼ満席で、みなおとなしく席についていました。 この車両は先に乗車したT738次と同じRZ25Tである軟座は2+2で、シートピッチは体の大きい自分でもゆったり座れますしリクライニングもできます。テーブルは前面の席に収納されていて、取り出す形で使用します。 ただ肘掛が少し狭かったのが難点ですが。

T705次 2005年1月1日 T705次 2005年1月1日


 この区間(南京ー上海間)の軟座は3種類あり、2等軟座は72元、1等軟座は86元、特等軟座は129元です。RZ25Tの造りは1等軟座とほぼ同じ造りでしかも新型です。だから1等軟座よりも安い料金で新型車両に乗車できることはとても幸運です。 南京近郊を過ぎると加速をし始め、この頃の速度は150キロ前後でした。しかし無錫を通過した頃から最高速度を159キロにマークしました。途中前の列車が支えていたりしたため、減速を余儀なくされたこともありましたが、それでもすぐ159キロを 出せることは凄いと思います。なにせこの車両の最高速度が160キロですから(もっと出せると思います)。途中いくつもの運河や水田を目にしながら列車は蘇州付近で減速し、蘇州駅に3分間停車しました。

 蘇州駅で乗客の90%は下車してしまいました。南京駅で蘇州行きの切符を販売していたあのダフ屋の目は正しかったと思います。蘇州を発車した列車はまたも159キロの速度で上海駅に向かって加速しました。蘇州ー上海間の所要時間が大体1時間ですが、 この列車はわずか40分で到着します。最後の最後で減速して到着予定時刻より3分遅れましたが、それでも実用化された列車の中では十分に速い列車でした。

 冬なので午後3時半でも日はもう傾いていました。列車は1番ホームに到着しました。一番 出口に近いホームです。おととい上海でも雪は降りましたが、この日の気温は寒くなく、来ていたセーターが不要なくらい暖かい日でした。出口を出た後は帰りの切符を買いに上海駅から西側の軟席切符売り場に足を運びました。

T705次 2005年1月1日 T705次 159キロ 2005年1月1日


 後日談

この日の夜は西出雲駅から徒歩5分御一行様(ニモ氏)と福州路で焼肉を食べました(上海オフ会1)。ニモ氏は人生経験が豊かで、含蓄のある言葉を数多く残して行きました。この日のニモ氏は彼の母親と上海美人のお友達と一緒に上海五鋼のSLを撮影しに行っており、 お互いにスケジュールが微妙で心配でしたが、本当に出会えるとは思いませんでした。
おいしいお酒と中国に来て以来の鉄板焼肉でお腹いっぱいになり、今年も幸先が良さそうだと実感しました。わざわざこの自分のために時間を割いていただいて、しかも写真撮影までさせていただいて ありがとうございます。

ニモ氏御一行様と記念撮影 2005年1月1日 ツウホウしますか? 2005年1月1日


彼らと別れた後は、同じクラスの韓国カップルと日本食(サガミ)で食事をしました(上海オフ会2)。
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