Z29次乗車記
乗車した列車番号 |
乗車区間 |
切符の種類 |
切符の金額 |
乗車した日付 |
Z29次 | 北京ー揚州 | 新空調硬座直達臥下鋪 | 281元 | 12月31日〜1月1日 |
北京は日本だと盛岡と同じ位置にあるので冬になると相当寒いです。
最高気温がー2度はほぼ毎日です。おかげで25日に降った雪がまだ残っています。中国と日本とじゃ新年に対する習慣が全く違うため、
年末といっても中国にとっては重要ではなありません。
何しろ大きな都市で有名な百貨店などではだいたい西暦の新年と、とっくに過ぎているクリスマスとを
ともに祝い、ディスプレイに飾っているのですから。この奇妙な光景は今年の2月9日、春節が間近に迫るまでそのまんま展示しています。
今回は、去年の夏の1万キロ乗車に続き、短期間でどれだけの列車に乗ることができるか、城際特快の情報やZ列車のサービス、地方運営鉄道のことを調べるために12月31日から1月5日午前まで列車での旅を行います。
Z29次は去年のダイヤ改正後、揚州駅が正式にオープンされてから走り始めた若い列車です。揚州から先も線路は敷かれていますが
、まだ旅客の方は運行されていません。車両編成は硬臥、軟臥、それに11月から編成された高級軟臥と計18両です。切符の選択に当たっては、夜遅く発車する(21:37)という理由で
硬臥の下段(281元)にしました。どうせ寝るだけですので、夜発朝着の列車なら硬臥の下段でもいいと最近考えるようになりました。
切符の購入時は発車6日前でしたが、10号車ですけど始めの硬臥車両ですので(中国鉄路は若い車両番号から切符を販売して行きます)、この時点ではまだまだ切符はあまっていたと思います。というかほとんどの乗客がZ列車の切符購入期間が20日前から可能だということを全く知らないのでしょう。隣の9号車は食堂車、8号車は高包です。
12月31日、上海方面は前日からの雪ということで、北京も相当冷え込んでいました。夜8時過ぎに北京駅に到着しましたが、既にZ29次の第4候車室のZ29次の場所だけ混んでいました。
この時間帯は21:30にZ73次合肥行き、21:37にZ29次揚州行き、21:44にZ49次南京行きと立て続けにZ列車が3本発車します。Z29次の位置は1番ホームなので、2階に上がっていく必要が無いのですが、久しぶりに
北京駅の硬席候車室を利用するので、ホームへのゲートが開かれたら混乱に巻き込まれないよう、注意していました。
この列車は北京と揚州を唯一北路線で繋いでいる路線ですので、平日も切符の入手は少し難しいです。早めに購入しておくことが無難です。
ちなみに1月1日の切符の売れ行きを見ていたら、ほとんど「有」でした。北京駅発の軟臥はきれいに「有」と並んでいました。隣にZ49次南京行きが停車していましたが、高級軟臥に乗車していた人はわずか1名でした。
春節の混乱を避けるためか、12月31日揚州行きZ列車の硬臥乗客はほぼ100%でした。乗客の中には、引越しする乗客もいて、自分達の7・8部屋にまで頭を下げて荷物を置かせて頂けるよう頼む乗客もいました。大きいボックス5個ほどもあり、大変そうでした。
Z列車で食堂車の隣の硬臥のトイレは車椅子専用トイレ兼となっています。列車は寒い夜空とは対照的に、熱く感じさせる加速で北京駅を発車しました。今回は既に夕食も済ませているので、夜は食堂車を利用しませんでした。硬臥の同室の方々ともお話しましたが、ほとんどの乗客が「帰省」だそうです。
天津付近を過ぎたころからみんな眠りにつきました。
1月1日、日本人にとっては最も重要な節目です。朝6時に眼を覚ましましたが、ほんの東の空にうっすらと赤い模様が見えていました。南京付近に近づくとZ29次はスピードを落として専用の線路に入り大きく左向きに迂回します。そして南京方面から伸びている線路と合流して単線になります。
食堂車で朝食を食べている際に今年発の初日の出を
拝むことができました。食堂車の朝のメニューは麺類か中式餐食です(10元〜15元)。
揚州へ行く区間に入ると列車は時速70キロ〜80キロペースで走行します。単線という理由もありますが、新路線が開通してから1年ほどはスピードを緩くして運行しています。揚州は水郷地帯で、運河や小川などのうえをいくつも通り過ぎました。この列車で新年のサーピスとして、オリジナルの封筒とカレンダーを頂きました。
また高包乗客には、歯ブラシと歯磨き粉のサービスがありました。
列車は定刻どおり、揚州駅に到着しました。所要時間は10時間半。ホームの反対にはZ列車を出迎えるかのように、9:00発の揚州ー上海行きのT738次が停車していました。揚州駅といっても街の中心部から離れているので、街の中心部に行くにはバスかタクシーが必要です。前日の雪が解けたためか、出口へ続く地下道はビチョビチョでした。
改札口を出ると、高く昇り始めている陽光(ヤンゴン)の光をいっぱい浴び、今年の幸先の良さを感謝しました。
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