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九広鉄路往復乗車記

乗車した列車番号 乗車区間 切符の種類 切符の金額 乗車した日付 乗車した時間 乗車した距離
T837次
広州ー深セン
新空調包相軟座準高速
91元
7月18日
1.5時間
147キロ
T806次
深センー広州東
新空調軟座高速
80元
7月19日
0.9時間
139キロ
T813次
広州東ー九龍
高速軟席直通特快客車特等下段
230港元
7月19日
2時間
173キロ
深センに行きます(藍箭号)
  藍箭号の6人掛け個室
   さてT15次で広州駅に着きましたが、心配だったのは切符売り場の確認です。なにせ北京人の友達に 「あそこだけはいきたくない」と言わしめるくらい結構混雑していて、治安も良くないと聞いていたので 荷物を2つ抱える自分にとって不安でした。しかし列車広州駅に着いたら、出口近くで深セン方面(東莞、樟木頭)の切符売り場がありましたので、 広州駅の外に出ることも無く、切符が買えます。

 本来はT847次の切符が欲しかったのですが、運行されていなく広州東駅から発車しているT837次 が広州駅発(18:28発)ということでこの列車の切符を買いました。
切符の種類は「新空調包{厂+相}軟座准高速」で料金は 91元です(広州東ー深セン間は90元)。

 この列車は「藍箭号」と言って、長春客車がドイツのICEの初期型をコピーしたものですが、 実際はけっこうボロボロでした。自分は向かい席の6人席個室でしたが(4号車です)、扉が閉まりませんでした。 シートも実際はもっと綺麗なはずでしたが、中国ではそういう(快適)技術が要らないみたいで、安物 シートに変わっていました。ちなみにT831番台以降の800番台ならほぼ藍箭号です。

 広州駅の深セン方面列車の待合室はとても蒸し暑いです。入り口のクーラーに当たっていました。 この待合室は、北の方面の列車乗客もいてなんかごちゃごちゃしていました。ただここはまだましなほうで 6番候車室というところは駅舎の中庭にあって、雨をしのぐ屋根がほとんどありませんでした。この駅も 増築もしくは新しく造り替えないともう持たないと感じました。

 広州発深セン方面の列車で軟座・硬座の切符検札は発車20分前に始まります。乗客はかなり少なかったですが、 次の広州東駅で大勢乗り込んできました。トイレはさすがに綺麗でした。
さすがドイツの新幹線の コピーとはいえ、運行中はとても静かです。やはり200キロは出ているのでしょうか、 日本の新幹線のように景色が飛ぶように流れていきます。
19:44に深セン駅に着きました。これから明日の広州東駅行きの切符を買いにいきます。

朝から広州東に向かいます(新時速)

深セン駅に停車中の新時速号  18日の19:44に深センに到着して、すぐ明日の広州東駅行きの切符を買いにいきましたが、なかなか見つからず、 20分ぐらい駅をさまよっていました。やっと見つけたと思ったら、駅の服務員は売る気無し。暑さでイライラしたので つい日本語で激怒してしまい、強引に切符を発行させました。切符は「新空調軟座高速」で80元でした。

この列車は「新時速」といって、中国がスゥエーデンの国鉄から丸々1編成タダでもらってものです。ただ本場の ものは特等席の車両も存在しますが、中国は軟座のみの編成です。列車番号はT801〜808次ですが、朝と夕方以外の 昼間は広州東ー九龍(ホンハム、以下九龍)間の国際列車になってしまいますので、乗車するには朝か夜しかありません。自分が朝乗車 した列車番号はT806次です。

 翌朝7:00に深セン駅に着きました。7:58発で切符の検札は発車20分前です。乗客は多く、満席でした。 列車は途中停車の無いノンストップです。速度も200キロは出ています。しかしながらこの新時速、 もともとは北欧独特の地形フィヨルド対応のため振り子式ですが、平らな広州ー深セン間では全く意味をなさないとおもいます。

 室内は、向かい4人席がいくつかあり、あとは同じ向きでした(2+2)。車両の広さは藍箭号と同じくらいです。 列車が発車して10分くらいたつと、ドリンクサービスが始まります。コーヒー、紅茶、コーラー、ペプシー、オレンジジュース などいくつもの種類がありました。サンドイッチは別料金です。

ノンストップでしたので早く広州東駅に着いた感じです。ただこの列車は予備が無いため、メンテの状況によっては 早々と無くなる気がします。


ビジネスクラスでゆったり香港へ(KTT)

新時速の車内、特等席を望む  この列車(T813次)は国際列車です。だから乗る前に中国の出国審査を受けなければ乗れません。発車45分前に出国審査が始まり、 発車20分前に検札を開始します。出国手続きを終えたあとの売店の物価は高くなりますので、必要ならば広州東で物資を 確保しておいたほうが、さらに物価の高い香港でショックを受けずに済みます。

 広州東駅ですが、広州駅と違い建物がとても新しく感じます。中のレストランも香港系のものもあり、 中国と違ってやる気があります。駅舎内に広州東ー深セン間の自動切符券売機が6台ほど設置されていましたが、 4台ほど使えます。タッチパネルですので、漢字と目的地さえ理解できていれば誰でも購入できそうです。

 さてこのKTTですが全て2階建てです。動力は前後に機関車を連結してプッシュ・プルで運行します。 製造は日本の近畿車輛で、コンセプトは新幹線の2階建てグリーン車両と同じ考えです。 他の香港行きの列車よりも広いです。しかも高級車みたいな内装です。 車両編成は軟座車と特等席車がありますが乗るなら迷わず特等席をお勧めします。 料金は軟座190港元、特等席は230港元です。特等席の切符は「高速軟席直通特快客車」です。

KTTの2階特等席  特等席は主に香港のビジネスマンや台湾から香港経由で中国旅行を楽しむ台湾人観光客に人気があります。 切符の発売は発車の60日前から始まりますので早めに手を打った方がいいです。自分は香港住在の知り合いの方に買ってもらいました。
 車内ですが2階建てだけあって、2階からの眺めはいいです。自分は下段の層でした。服務員ですが、 JALとドラゴン航空から引き抜いてきただけあって、勤務態度が立派です。ドリンク(アルコールも含めて)とお菓子のサービス があります。特等席は1+2ですので、席は飛行機のビジネスクラス並の広さです。速さは言うに及びません。

 深センで国境の橋を渡り、香港側の領域に入ると列車は途端にスピードが落ちて、時刻表通りに九龍に着きません。 下手すると30分くらい遅れます。理由は、羅湖から出ている九広鉄道(KCR)の各駅停車電車の多さで、おそらく線路のキャパ(容量) がいっぱいでこれ以上スピードを上げることが無理だからです。これは九龍から中国に向かう列車も同じです。

 ただ列車としての設備は最高に位置するので、乗ってみてください。 香港の入国審査はあらかじめ列車内で配られた入国審査用紙に記入しておけばすぐ済みます。

次回は香港⇒上海の高級軟臥、K100次をお送りします

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