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広州東ー深セン T761次乗車記 05年9月

広州東駅に入るT761次


 T761次は朝は準高速扱いで広州ー広州東から深センへ行き、その後T354/3次として深センー韶関を往復、夕方以降は深センー広州を行き来する城際特快になる。広州ー深セン間の列車は『広深鉄路公司』というところが経営している。
 この区間の特徴は列車本数が他の地域と比べて多いことだが料金もそれなりに高い。おそらく他の区間の2倍はするんじゃないだろうか?競合としてバスの存在がある。バスは広州駅前に深セン方面に行くバスターミナルが2箇所あり、料金も硬座よりも安い60元豪華バスである。まあ列車の方が速い事は速いが。
 バス乗車の手軽さを知っている人にとっては本数の圧倒的多さと、料金を良く比較してみれば「なにも無理に列車で深センに行かなくてもいいじゃないか」という気持ちさえ起こる。しかし今回は鉄道だ。

 この列車の特徴はステンレス車両を採用しており、韓国&中国製である。この車両は広州鉄路局のみに使われてあとは肇慶ー香港の港九列車のみだ。広州駅の北にある車両基地に行くと、使われていない車両が放置されている。昔からあった準高速に使われた車両がこれかもしれない。種類はRZ251CとRZ252Cの2種類の軟座とCA25CとKD25Cと食堂車と電源車がある。香港行き車両のみ食堂車が連結されている。RZ125Cは一応一等軟座で個室車両である。

韓国車両:RZ25C広州駅に入るT351次、韶関ー広州間はSS9Gが担当

韓国車両の現在の運行状況

http://www.cccar.com.cn/product_intro.asp?nlid=30(長春客車)

http://vip.6to23.com/trainnet/index_main.htm(車両に詳しい中国サイト)

香港行き
T364/361次:肇慶9:37→九龍13:38
T362/363次:九龍14:20→肇慶18:25

城際特快(05年9月1日実施)
T761次:広州7:07→深セン8:42
T354次:深セン9:23→韶関13:18
T353次:韶関14:05→深セン18:27
T762次:深セン18:51→広州東20:01
T763次:広州東20:26→深セン21:41
T764次:深セン22:12→広州23:54


 広州駅から深セン行きの特快料金は準高速運転で途中樟木頭に停車をするだけで、高速運転で深センまで行く。所要時間は90分。料金は一等二等関係なく70元。個室車両は車両の両端に設置されているのでよほど早く買いに行かないと買えないかも知れない。今回の乗車は二等軟座だった。
 この車両上の方で韓国製と書いたが、韓進車両と長春客車との共同で1995年に製造されている。72人乗りで扉は自動ドア。ステンレス車両に赤と緑のラインが目立ち車両全体に丸みを帯びているので、武骨だらけな真四角な中国車両と比べても、デザイン的には結構目を引く。しかし10年選手であり、例によって中国お家芸の放置プレーによって所々痛みも出てきているのは否めない。例えば自動扉でも扉のボタンでは開かずに、電源ボックスをいじってやっとドアの開閉を行っているという現状だった。

 この日の乗車は広州東。いちいち切符売り職員に乗る列車番号を言わないと、テキトーに発券した切符を渡されてしまう(この区間だけは本数は多いため)ので注意。もちろん怒って突き帰さないと藍箭とかRZ25Z車両になってしまう。広州東駅、深セン駅には自動券売機があったのだが全く動いている気配が無い。
 なぜ使えないかはわからない。今後広州ー深セン間の列車の切符はICカードになると言われていたのだが、これも実施されているか未定。ただ今後は自動券売機もICカードも普及していくと思う。というのは、広州駅、広州東駅、深セン駅共に工事を行なっていて、新しい自動改札機がかなりの台数が設置されているのをいつも見ているからだ。自動改札機が使えるようになれば、自動券売機もまた使えるようになるだろう。もちろんこういった精密機械は毎回のメンテナンスが必要でこれを怠るとすぐ切符対面販売のわざわざ切符を手で切ると言う時代の流れを逆走する文明のままになってしまう。

T761次サボRZ25Cの軟座車両

 T761次は7時過ぎに広州を発車して、20分頃に広州東駅に入線する。切符販売が座席の端からしか販売できないシステムを取っているため、ある車両は乗客いっぱい、ある車両は乗客ゼロという極端な減少を引き起こしてしまう。せめてまんべんなく乗客を全ての車両に振り分けるシステム作りは出来ないものなのか?
 自分が乗車した車両は二等軟座で全て対面座席、リクライニングは出来ない。デッキの物置が給水タンク?になっており、お湯と水は飲めるようになっている。この車両の乗車率は100%、隣は10%。何とかしてもらいたい。

 列車の速さは申し分ない。牽引機が速度170キロを誇るSS8電気機関車という事もあるが、確か車両の最高速度が200キロだからそれに準ずるスピードは出されている。距離が140キロ未満なので何か先頭列車に突っ掛からなければ優に1時間を切る。ちなみに朝と夜のみ運転されている新時速(スウェーデンX2000、昼間は香港行き)は50分で走破する。
途中樟木頭に停車する。電子産業が盛んな東莞より10キロ先の隣駅であるが半分以上の乗客が降りた。

 深センに入る頃、列車のスピードが極端に遅くなる。先頭の列車が詰っているため、緊急停止信号が消えなく3分ほど停車をした。それでも定刻の8:42には深セン駅に到着しているから大した者だ。深セン駅も現在工事中であり、駅舎も歩けるところが限られている。T761次が停車したホームは一番端で、緊急用に造られた簡易式の出口から表に出た。ちなみに深セン地下鉄とは反対の場所にあり回り道をしなければいけない。

深センから香港へ通じる線路。鉄橋を越えればすぐ香港側から広州東に行くKTTが来た

帰りは深センー広州の列車の中で一番遅いN652次(4時間)に乗車して広州に戻ってきた。

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