酸素でポン 黄龍編 5月3日(火)
この日は朝5時に起きたのだが、ガイド声を聞きたくないので、電話線、携帯ともにオフにしておいた。体が5時に起きてくれて助かったが、実質睡眠時間が2時間ちょいだったので頭が重い。完全に頭痛ペースだ。
この日は平均標高3000メートルクラスの土地を歩くので、朝から欝だった。
チェックアウトの際、部屋の価格を見たら、お一人500元。こんな旅館崩れが相部屋もさせておいて500元も取るのかよ!!(シーズン中だからとはいえ)とまた憤りが湧いてきたが、コイツら人間以下の生物なので話す価値がないので止めた。
7時に出発。この日は黄龍まで行くのだが、今まで土産物屋に寄らなかった事もあり、午前は土産物屋めぐりだった。ヤクの肉を試食できる土産物屋やヤクの角を使った工芸品店など、欲しいものが目白押し。ヤクの角を使った工芸品は、魚群や鷹などを表現していてうまくバランスが取れている。本当に欲しかったのだが、壊れ物品だし管理に自信が無かったので泣く泣く断念した。
バスは一旦川主寺まで戻った後、早い昼食を摂る。ここで酸素ボンベ(50元)を売っていたが、黄龍内
でも売っているので(25元)あせって買う必要はない。バスは来た道を左折し黄龍に進路を変える。黄龍に向かう途中雪宝頂(5588メートル)付近を通過のため、3580メートルの峠(雪山梁)を越える。
この区間は冬季は閉鎖されるので、この時点で黄龍に行けなくなる。雪山頂には10分停車。無論この辺は雪山で、道路の左斜面には積もった雪がそのまま残っている。はしゃぐ中国人が大勢いたが、滑って落ちたら最後なのでここで遊ぶ際には気をつけてもらいたい。ここから見渡す景色は最高。大パノラマです。
峠を越えた後は、9つある急カーブを曲がり黄龍に到着。丁度11時半。ここも学割が効くので、ガイドに学生証を渡して(「これがお前の仕事だもんな」と念は押させた)学割切符(80元、通常は110元)を買ってきてもらった。この差額はツアー最終日に現金キャッシュバックとして還元される(30元)。
黄龍の中も人でいっぱい。ここはバスがないので自力で奥の黄龍寺まで歩いていくか、駕籠を使うかの2つにひとつしかない。ちなみに中寺までは登りと降りの専用道路がある。
黄龍入り口から黄龍寺まで5キロ弱。とはいえ平均標高が3000メートルもあるので、朝から続いた頭痛がここに来て一段と重くなった。ついに高山病か?とあせったが、倒れるほどじゃないので途中で酸素ボンベを買い、ゆっくりゆっくり、一歩一歩登って行った。
ここで駆け足で登ると、人によっては高山病直達の可能性もあるので、マイペースでいくことをお勧めする。どうしてもだめなら駕籠に乗るという手段もあるが、できれば自分の足で登って欲しい。登山もそうだが、苦労したあとの頂上到達は本人にとって自信が付くし、乗り越える実感をじかに感じ取る事ができるからだ。
黄龍はむき出した岩の窪みに雪解け水は溜まり、この光景が永遠と続くのが特徴だが、まだ5月だと水が少ない。いや実際は流れているが、池に溜まらず皆地下水として流れてしまうので肝心な景色はなかなか見当たらなかった。上のほうで人だかりがあれば、何らかの綺麗な池を拝む事ができる。
登り始めて2時間、まだ半分も行っていないが、ちょっと危険な兆候が見られたので、すかさず酸素ボンベを手にし休憩をした。自分のペースで登らないととんでもない事になりそうだ。
15時30分、奥の黄龍寺に到着。すぐ奥には「五彩池」という名の最も綺麗な池群を見ることができる。高台も設置されているので、撮影だって問題はない。ここで10分休んだ後は、下山をすることになる。
16時過ぎ、お腹の調子が悪くなる。寝不足からきているのか頭痛から来ているのか分からないが、簡易トイレに入る。トイレットペーパーは外に設置されていて、無料です。
16時30分過ぎバスに到着。後は発車まで待つ。17時にバスは発車するが今回の泊まりはなんと茂県!!ということはあと5時間はバスに乗り続けなきゃいけない・・・。
20時30分、茂県に到着したが、あと1時間と宣告される。もうみな死に掛け状態、自分も頭痛で頭が起こせない。
21時30分、茂県のホテルに到着。夕食も食べず、部屋に入るなりバファリンを飲んで寝た。この日も相部屋だったが、五月蝿いのは嫌なのであらかじめ「私は病人です、お願いですので静かにして下さい」(中国語)と机に書置きを残して布団に入った。あとで中国人2名がこの部屋に泊まったが、幸いおとなしくしてくれたので完全に熟睡できた。
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